【大相撲】決まり手「押し出し」とは?基本中の基本技

「押し出し」は、1,2を争うほどよく見る決まりで、取組を見る際にはぜひとも知っておきたいところ。

当記事では、その押し出しがどんな決まり手なのか説明するとともに、過去に押し出しで決まった印象に残る取組を紹介します。気になった方はどうぞ寄ってってください!

基本技「押し出し」

押し出しは、基本技に分類される決まり手の1つ。

両手もしくは片手を筈(はず)にして、相手の脇の下、胸、喉、腕などを押すようにして土俵の外へと出します。脇の下は「筈押し」、のどは「のど輪」、腕は「おっつけ」で攻めるのが一般的。

廻しを取った場合でも腕を伸ばして攻めて場合は、「押し出し」となります。逆に相手を倒したら決まり手は「押し倒し」となります。

押し出しは、相撲における基本中の基本の技です。上半身だけでなく下半身も上手く使って相手を押し上げることが重要となります。

また、最もよく見られる決まり手として、寄り切りと並んで場所中に見られない日はまずありません。

技の特性上、押し相撲を得意とする力士に多く見られる決まり手で、過去には横綱・栃乃山、近年では、北勝富士、貴景勝などが押し相撲を武器にする力士にあげられます。

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名勝負・名場面「押し出し」

以下、歴史に残る押し出しの取組を上げます。

2003年3月場所千秋楽 千代大海対朝青龍

当時、大関だった千代大海3度目の優勝となった場所。優勝を決める千秋楽の相手はかの横綱・朝青龍。取組では、立ち合い直後から千代大海の猛烈な突っ張りが炸裂し、朝青龍は廻しを取ろうとするもそれを寄せ付けずに、見事優勝を果たした。

2015年9月場所三日目 嘉風対鶴竜

人気力士・嘉風が、二日連続の金星を上げた場所。取組では横綱・鶴竜相手に積極的な突き押しを見せ最後は押し出しで勝ち名乗りを上げた。また、この場所では11勝4敗と好成績を納め、殊勲賞と技能賞のW受賞も果たしている。

総括

押し出しは、押し倒しの他、寄り倒しとも区別がつきにくい技でもあります。押し出しは、あくまでも相手との距離を取った状態から土俵の外へ出す決まり手です。