【大相撲】力士の髷(まげ)に使われている油とは?
力士に会って真っ先に気づくこと、それは匂い。力士とのすれ違いざまは、何とも言えないよい香りが漂います。そして、その匂いの正体こそが、力士の髷を結わえるためについている「油」です。
当記事では、その髷に付いている「油」について解説しています。気になった方はどうぞ寄ってってください!
髷につける油は「鬢付け油」
力士の髷に使われている油、それは「鬢付(びんつけ)け油」と呼ばれるもの。
固さによって種類が分けされ、一般的に「びん付け」、「中ねり」、「すき油」の3種類が存在します。固さは、びん付けが一番固く、次いで中ねり、すき油となります。
そして、その3種類のうち、力士の髷に使われている鬢付け油は、すき(梳)油。
主に九州産の櫨(はぜ)の実を原料とし、他に、なたね油、ひまし油、さらに汗の匂いなどを消すための数種類の香料などを混ぜ合わせて作られます。
櫨の実は、実から抽出した蝋(木蝋)にした状態で用いられ、産地によって、ツヤやねばりに若干の違いがあることから、現在だともっぱら九州産の櫨の実が使われています。
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甘い香りは「バニラ」
力士に使われている鬢付け油には、いくつかの香料が使われていますが、そのメインとなっているのは「バニラ」。
ただし、実際に嗅いで見ると分かりますが、明らかに自分たちが知っているバニラとはまた違う匂いがします。これは、バニラ以外にも花や宝石の名前がついた香料を混ぜ合わせているからで、確かにバニラもするけれど、他の匂い合わさったものとするのが、正解です。
ちなみに今でこそ匂いがするのが当たり前の鬢付け油ですが、出来た当初は無香料で、利用者の要望により、現在のような匂いを付けるに至ったみたいです。
参考サイト
中川政七商店の読みもの「お相撲さんからは甘い香りがする‥‥大相撲の歴史に欠かせない「島田商店の鬢付け油」」
【公式】NHK「おすもうさんの髪を整え守る”すき油”のおはなし」
総括
力士の髷には、3種類ある「鬢付け油」のうちの、すき油が使われています。すき油は、九州産の櫨(はぜ)の実を原料に、その他複数の油と香料を混ぜ合わせたもの。
ちなみに通販でも鬢付け油は販売しています。何かコスプレするときとかに使ってみるとよいかも。
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