【大相撲】「前頭」とは?言葉の意味や由来について

番付にのっている「前頭」の言葉の意味や由来とは?特にその由来は意外なもので、実は十両も幕下もはては序の口も、元を辿ると全て前頭だったということが分かります。番付に「同」があるのかも、その名残です。

前頭の意味や由来について、気になる方はどうぞ寄ってってください!

「前頭」とは?

「前頭」とは、幕内に含まれる番付の階級の1つで、「平幕」とも呼ばれます。幕内においては、横綱、大関、関脇、小結、そして前頭と、幕内の中では一番下の階級にあたります。

特にTV中継の解説などでは、もっぱら平幕と呼ばれることが多いため、前頭とよく混同されがちですが、前頭と平幕の意味に大きな違いはありません。

また、番付では、西十枚目、東三枚目など、十両や幕下と同様に出世の仕方や表記に大きな違いはありません。

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「前頭」の由来

実は前頭の「前」は前相撲の「前」のことで、前頭とは前相撲の頭という意味で誕生した言葉です。

これは、昔の番付には、幕内と前相撲しかなかった時期があり、三役を除く幕内力士は、全て前頭と呼ばれていたことが由来です。さらにいえば十両、幕下、三段目、二段目、序ノ口といった階級は、その後に前頭をさらに細分化した階級となります

つまり、本来の意味からだと、前頭は十両から序ノ口の力士も指し示す言葉となります。実際、その名残として、現在の番付も三役以下の力士は前頭、あるいはそれと同じであることを示す「同」が用いられています。

また、本来的な意味から考えると前頭と平幕では、若干のニュアンスの違いもあると言えなくもありません。平幕の方がよりピンポイントで三役以下の幕内力士を指し示していることになります。

ちなみに平幕の「平」は、幕内でも役についていない意味での「平」で、平社員の「平」とほぼ同義です。

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総括

  • 前頭は、三役より下の幕内力士を示し、「平幕」とも称される。
  • 言葉の由来は、前相撲の頭。三役と前相撲を除く全ての力士は前頭だった。