【大相撲】「上手投げ」とは?王道の投げ手

2020年11月18日

上手投げは、文字通り上手から投げる決まり手で、取組でも比較的よく見られる王道の投げ手。それだけに相撲を見始めたばかりの人は、絶対にしっておきたいところ。

当記事では技の解説、および上手投げが印象に残る取組を上げているので、気になった方はどうぞ寄ってってください!

投げ手「上手投げ」

上手投げは、投げ手に分類される決まり手の1つ。

大相撲の数ある技の中でも王道中の王道の技であり、四つに組んだ上手で相手を投げて勝つ決まり手です。投げる際は、体の開きや腰の使い方など、下半身の使い方も非常に重要です。

また、投げを放ち、相手が倒れずともそのまま土俵に出れば決まり手は「上手投げ」となります。

逆に下手で相手を投げて倒した場合は「下手投げ」と言います。

ちなみに右手で投げれば「右からの上手投げ」といいます。過去には、横綱・千代の富士が左からの上手投げを得意とし、特に右手を相手の首に巻き付けた技を「ウルフ・スペシャル」と称されたほど。

記事:相撲決まり手白書 基本技(七手)

名勝負・名場面「上手投げ」

以下、歴史に残る上手投げの取組を上げます。

2001年5月場所優勝決定戦 貴乃花対武蔵丸

今日でも語り草となっている伝説の1番。

本場所では、14日の怪我が原因で、武蔵丸相手にあっけなく敗れた貴乃花だったが、優勝決定戦で息を吹き返し見事に優勝した。そして、その取組で貴乃花が決まり手こそが左からの上手投げだった。

当時、首相だった小泉純一郎の「感動した」のフレーズは、まさにその時の国民の気持ちを代弁したものだったといえよう。

記事:貴乃花対武蔵丸~“鬼の形相”貴乃花最後の賜杯~(2001年5月場所)

1939年1月場所 3日目 双葉山対駒ノ里

伝説の69連勝で名高い双葉山、その69連勝目にあたる取組もまた双葉山の上手投げで勝ち名乗りを上げた。取組そのものは、四つから双葉山の強引な左からの上手投げであっけなく終わっている。

その後、70連勝のかかった4日目の取組では、安藝ノ海の外掛けによって先に体が土俵についてしまい、連勝記録も途絶えた。

総括

上手投げは、右手で投げれば「右からの上手投げ」、左手で投げれば「左からの上手投げ」といいます。

大相撲でも基本的な投げ技であり、取組でもよく見られる決まり手です。ぜひ知っておきましょう!