【大相撲】取組の作法・所作を徹底解説!塩?蹲踞?力水?
伝統的な所作や作法が多く残る大相撲では、取組においてもそれは例外ではありません。特に取組が始まる前の一連の所作は思ったよりも多いです。
当記事では、その取組前の所作や作法について詳しく解説しています。気になる方は、どうぞ寄ってってください!
1.対戦力士入場
対戦力士は、取組2つ前から入場しますが、基本的に下位力士から入場します。
その後、土俵下の東西審判委員の両脇の控えに座り、自分の取組まで待ちます。
また、座る際には座布団が用意されていますが、座布団にも番付による待遇の差が見られます。幕下以下の力士は、質素な座布団を使いまわしで座り、十両だとそれが綿の詰まった座布団となり、幕内になると自分の四股名が入った専用の座布団を使うことが許されます。
以下記事では、番付による待遇の差についてより詳しく解説しています。
2.土俵に上がる
1つ前の取組が終えたら、呼び出しより四股名が呼ばれ、東方・西方の控え力士が土俵へと上がります。
そして、両力士は二字口で軽くお辞儀をした後、東方の力士は赤房下付近、西方の力士は白房付近へと移り、柏手を打ち、四股を踏みます。
土俵の「房」については以下記事をご覧ください。
記事:【大相撲】土俵の屋根「吊り屋根」を徹底解説!房は神様を祭る?
3.力水・塩
土俵に上がって四股を踏んだ後、力士は控え力士より用意された柄杓(ひしゃく)をつかって力水をつけてもらいます。
力水は、取組で勝った力士がつけることができ、負けた側だと1つに控えている力士が力水をつけることになります。
また、結びの1番などで、力士が負けた場合は「付け人」が力水つけます。
そして、力水をつけたら、幕下以上だと塩を土俵にまきます。
4.蹲踞
塩をまいた後は、両力士は徳俵の上で向き合って蹲踞(そんきょ)の姿勢をとって一礼し、拍手を打ち、手を広げて「ちり」を切ります。
記事:【大相撲】「蹲踞(そんきょ)」とは?その姿勢や使う場面など詳しく解説!
5.仕切り
ちりを切った後は、再度塩をまいて仕切り線に立ち、土俵中央にて向き合い、拍手、四股、蹲踞の一連の動作を行い、「仕切り」へと入ります。
力士は制限時間まで、土俵に手をついてにらめあって呼吸を合わせます。
そして、制限時間になると、先の塩を手にした位置へと再度戻って、用意されたタオルで顔などを拭いて、立ち合いとなります。
6.取組後
取組後は、両力士ともに仕切り線に立って礼をし、負けた力士はそのまま土俵を下り、勝利した力士は行事からの勝ち名のりを受けます。
勝利した力士は、一旦土俵下の控えで待ち、力水をつけてから退場となります。
総括
取組までの一連の所作を知っておくと、取組がいつぐらいに始まるのかよりはっきりと分かるようになるため、ちょっと空いた隙に取組が終わっていた!なんて事態もある程度回避できます。
また、所作を知っておくと、大相撲がより楽しく見ることができます!
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