相撲決まり手白書 反り手編(六手)

2020年3月12日

反り手は、いずれもまるで相撲とは違うと思わせるような珍しい決まり手ばかりです。その六手を詳しく紹介しているので、気になる方はどうぞ寄ってってください!

いずれも豪快!反り手は六手!

見た目も豪快!全部で6手ある反り手をチェックしておきましょう。

居反り 

 腰の低い体勢から相手の懐に潜り込み、相手を自分の肩にのせた状態から、相手の膝あたりを抱えて、そのまま一気に反り返って投げる大技。レスリングでいうところのフィッシャーマンズ・スープレックス、水車落としなどが近い技として知られる。

近年では、レスリング出身の「宇良」が居反りを代名詞したことで有名。
 

橦木反り

腰の低い状態から相手の懐に潜り込み、頭を相手の脇の下に入れ、横に担ぎ上げるように肩の上に乗せ、身体を反らしながら投げる大技。橦木とは、鐘を打ち鳴らす際に用いられるT字型の棒。

数ある決まり手の中でも、決まった数が最も少ない決まり手で、唯一、1929年9月場所9日目に東前頭十枚目の常陸嶌朝治郎が西前頭十四枚目の東関善三郎に決めたとされる。

掛け反り

相手の差し手を抱え込みながら頭を相手の脇の下に入れ、同時に足を「切り返し」あるいは「外掛け」を掛けながら、反って倒す豪快な決まり手。たとえ頭が相手の脇の下に入らずとも、反って倒せば「掛け反り」となる。

幕内では、未だ決まったことがない決まり手の1つであり、近年では2001年3月場所の4日目序二段において保志桜が決めた。

たすき反り

相手の差し手の肘を抱えながら、その脇に頭を入れ、もう片方の手で相手の内股を取って「たすき」を掛けるように回しながら、肩にかつぎあげながら倒す決まり手。

2017年1月場所13日目に宇良が天風相手に十両としては初となるたすき反りを決めた。ただ、このとき相手の内股を抱えてなかっため、「伝え反り」と見て取ることも。

記事:【大相撲】決まり手「たすき反り」とは?

外たすき反り

片方の手で相手の差し手を抱え込み、その上を覆うようにして、反対の手を相手の内股にもっていき、そのまますくい上げて倒す技。居反りと同じく、幕内では未だ決まったことがない。

伝え反り

相手の手首あたりを掴んだ状態から、相手の脇の下を後ろに体を反らしながら倒す決め手。幕内だと2002年9月場所3日目において、朝青龍が貴ノ浪相手に唯一決めている。


伝え反りは、2001年より追加された決まり手。

まとめ

 反り手は、いずれも滅多に見ることができない珍しい決まり手ばかりです。その中には、幕内ではこれまでに出たことすらない幻の決まり手があるほどです。

反り手を生で見たい方は、序の口かから根気よく取組を見続けましょう!