【大相撲】呼出あれこれ 仕事内容や呼出になる方法、白扇の意味など
土俵で声高らかに四股名を呼び上げる呼出。実は想像以上に大変な仕事で、かなりの狭き門です。
当記事では、呼出の具体的な仕事やなる方法、白扇の意味など、呼出で読者が気になりそうなことを取り上げて、初心者にも分かりやすく解説しています。気になる方はどうぞ寄ってってください!
呼出の仕事は?何でもこなすスーパーマン
一般的には、土俵上で力士の名を読み上げあまり目立つ存在ではありませんが、その仕事内容は、想像以上に多岐にわたります。
土俵上で控え力士を呼び上げる、取組の進行を知らせる柝(き)を打つ、取組後の土俵をほうきで整える、塩の用意・補充、懸賞旗の掲示、仕切り時間の合図、場所の土俵の構築(土俵築)、太鼓の打ち分けなど。
このように、ざっと取り上げただけでも数数え切れないほどの業務をこなしており、このほかにも表裏問わず、たくさんの仕事があります。
なかでも、力士の呼び上げ、土俵築、太鼓の打ち分けは、呼出の三大業務といわれ、呼出にとっては非常に重要な仕事となります。
いうならば、呼出はスーパーマルチなスーパーマン。
呼出の服装
呼出は、膝より下を細くした裁着袴(たっつけばかま)と呼ばれる袴を身に着けています。
これは、てきぱき業務をこなすための動きやすさを重視したもので、江戸時代には武士や公人・行商人なども身に着けていました。日本の昔の文化が垣間見える点といえるでしょう。
呼出は階級制
呼出も力士と同じく階級制です。
階級は、上から順に立呼出(1名)、副立呼出(2名以内)、三役呼出(4名以内)、幕内呼出(8名以内)、十枚目呼出(8名以内)、幕下呼出、三段目呼出、序二段呼出、序ノ口呼出の全9階級。( )は定員。
昇進条件には、勤続年数と成績が加味され、十両以上の呼出になると番付に、その名が記載されます。
狭き門 呼出になるには?
呼出になるにはいくつかの条件があります。
まず、呼出は45名以内の定員が設けられており、かつ義務教育を終了した満19歳以下の男子いった年齢制限があります。
また、呼出になるということは、相撲部屋に属するということでもあり、親方の許可を取る必要があります。
そして、親方からの許可をもらえれば呼出組織「呼出会」に申し込みをして晴れて呼出となれます。
呼出は、満19歳と45名以内といった年齢制限と定員を考えると、決して誰しもがなれるものではないということが分かります。
ちなみに呼出の定年は満65歳です。
呼出の給料はいくら?
呼出の給料は、基本給にあたる本俸と手当を合わせた月給制です。
階級が上がるにつれて、その受け取れる給料も増えます。
具体的な、金額については、以下記事にて詳しく解説しているので、気になる方はどうぞ。
謎の道具「白扇」
呼出は、力士を呼び上げる際、「白扇」という白い扇を手に持ちながら、力士の四股名を高らかに呼び上げます。
この白扇という扇、一説には土俵を汚さないため、力士に息をかけないという心遣いを表すために用いるもと言われています。また、扇には一切何も書かれておらず、カンペではありません。
ただ、呼出いわく、実際のところ「何に使うのは一よく分からない」とのこと。先の説明も後付けの可能性も全く否定できないので、あまり信じすぎないほうがよいかもしれません。
総括
- 呼出は、力士の呼び上げ、土俵築、太鼓の打ち分けの3大業務の他にも様々な仕事をこなすスーパーマン。
- 呼出は、全部9つの階級がある。
- 白扇は実際何に使うのかよく分からない道具。
- 呼出になるには、満19歳以上の男子、定員45名以内といった条件がある。
その仕事をこなす量を考えると、呼出はほんとうにすごいです!
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