【大相撲】「内閣総理大臣杯」とは?重さや誕生した年など詳しく解説!
大相撲の表彰といえば、あのでかでかとしたトロフィーなる賞杯が真っ先に目につくはず。実はあれにもいくつかの種類があるのですが、その中でも特に大きい賞杯が「内閣総理大臣杯」です。歴代総理も何度か表彰に来られて、力士に渡したこともあります。
当記事では、大相撲の「内閣総理大臣杯」について詳しく解説しています。歴史に残る名場面授与シーンについても触れているので、気になる方はどうぞ寄ってってください!
「内閣総理大臣杯」とは?
大相撲の幕内優勝者に授与される「内閣総理大臣杯」は、一種の賞杯です。今日だと、内閣総理大臣杯は、大相撲に限らず、空手道やレスリングといったスポーツはもちろんのこと、囲碁や花火大会など幅広い分野の賞にもなっており、今日では大会名そのものを指す場合も多いです。
大相撲に関しては、優勝後に行われる表彰の際に内閣総理大臣杯が授与され、その際には内閣総理大臣もしくは、その代理人となる内閣官房長官や副長官が、杯を力士に授与します。割合としては、圧倒的に代理人の場合が多いです。
そして、次の本場所までに力士は日本相撲協会へ杯を返還し、また新たな優勝者へと伝えられていくといった仕組みとなっています。
ちなみに内閣総理大臣杯とよく混合されがちなものとして、同じ賞杯の「賜盃(しはい)」があげられます。ですが、賜盃は内閣総理大臣杯よりも先に授与されるもの、かたち大きさも異なるので注意!
賜盃について詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。
記事:【大相撲】「賜盃(しはい)」とは?重さ・大きさ、誕生秘話など詳しく解説!
誕生した年は?
大相撲における内閣総理大臣杯は、元々は1968年(昭和43)1月場所より、幕内優勝した力士に授与されることになりましたが、杯の製作が遅れたために、3月からの授与となりました。なお、この3月場所では、当時前頭八枚目だった「若浪」が自身初となる幕内優勝を果しています。
重さやその他特徴は?
内閣総理大臣杯の重さは約40㎏と、その見た目通りかなりの重量であることが分かります。実際、その重さゆえに、杯を手渡す際には呼び出しが補助にあたります。
ちなみ下の木製部には、賜盃と同じく優勝力士の四股名が刻まれた、銀の名札が取り付けられていきます。おそらく、名札が78名で一巡するのも同様だと思われます。
名場面といえば2001年夏場所!
内閣総理大臣杯の授与で、未だに語り草となっている名場面が存在します。その名場面とは、2001年5月場所の表彰式においてです。
この場所、14日目に痛めた右膝の怪我で、土俵に立つことさえままならなかった貴乃花が、優勝決定戦で武蔵丸を下して優勝。その表彰の際には、当時の総理・小泉純一郎が、貴乃花に向かって「痛みに耐えてよく頑張がんばった!感動した!おめでとう!」と声高らかに読み上げます。
そして、この「感動した」という言葉は、当時の流行語ともなり、今日でも多くのメディアで取り上げられています。大半の方が1度はTVで見られたはず。
まさに歴史に残る内閣総理大臣杯の表彰シーンだったといえます。
記事:貴乃花対武蔵丸~“鬼の形相”貴乃花最後の賜杯~(2001年5月場所)
総括
内閣総理大臣杯は、幕内優勝力士からまた、次の優勝力士へと伝えられていく賞杯です。本来だと内閣総理大臣が手渡すものですが、公務などの都合により、代理人として内閣官房長官や副長官が渡すこともあります。
特に2001年夏場所の当時の総理小泉純一郎の「感動した!」というセリフは、大相撲の名場面として未だ語り草となっています。
ちなみに筆者もよく「感動した!」と言います。
参考サイト:P+D MAGAZINE(池上彰・総理の秘密<23>)
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