大相撲の「審判」を務めるのは誰?行司じゃない?
実は大相撲の「審判」を務めるのは行司だけではりありません。土俵下に黒い着物を着た怖そうな人たちがいますが、審判はまさに彼らのこと。
当記事では、大相撲の審判について特に押さえておきたいポイントを簡潔にまとめてみたので、気になった方はどうぞ寄ってってください!
「勝負審判」が勝負を決める
大相撲における「審判」は、正確には勝負審判と呼ばれ、土俵下にて取組の勝敗を決める人たちです。
基本的に取組の勝敗は行司が軍配を上げて決めますが、その軍配が不服なものだった場合に勝負審判が異議を申し入れます。いわゆる物言いで、異議出たら勝負審判は、土俵上に上がって協議し、その取組の最終的な判断を下します。
つまり、実質的に取組の勝敗をさばいているのは、勝負審判。
もちろん、行司も取組の勝敗を決める上で重要な役目を果たしているのは違いありませんが、最終的には勝負審判と意見交換をして判断を下します。
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土俵下にいる「勝負審判」は5人
大相撲における審判は、より正確には「勝負審判」と言われ、土俵下各方面に5人配置されます。
配置は、土俵下の東西に1人ずつ、正面に1人、そして行司溜の計5人います。そのうち、東に座る審判は時計係を務めます。座る位置は日ごとに反時計回りのローテーションとなっています。
また、審判の5人のうちの1人は代表すなわち審判長とし、十両以上の取組の審判長は、審判部長1人、審判副部長2人となっています。
勝負審判の勤務ローテーション
勝負審判は、場所中に決められた4班のグループが、以下の5番の時間帯をローテーションするかたちで勤務します。
- 1番:前相撲~序二段60枚目台
- 2番:序二段目60枚目台~三段目90枚目台
- 3番:三段目90枚目台~三段目20枚目台
- 4番:三段目20枚目台~十両土俵入り前
- 5番:幕下上位五番~中入
- 幕前半
- 幕後半
4つに分けた班のうち、1班は1番、2班は2番と5番、3班は3番と幕内前半、そして4班は4番と幕内後半を担当します。班は日ごとに2班・3班・4班・1班、3班・4班・1班・2班、4班・1班・2班・3班といったように回っていきます。
勝負審判は親方
勝負審判は、相撲協会の審判委員の中から選ばれます。
審判委員は年寄、つまり親方で編成されるため勝負審判は皆、親方です。
審判委員の人数は20名。本場所ではこのなかから、勝負審判を交替させて取組の勝敗を決めます。
なお、審判部は理事会の選考から理事長が任命。副部長は理事会を通して、理事長が任命します。
総括
- 相撲の最終的な審判を務めるのは、行司ではなく勝負審判。
- 土俵下の決められた位置に5人の勝負審判を配置しなければならない。
- 審判は、各勤務帯を4班のグループで回すローテーション制。
行司を含め実は6人もの審判がいた事実!それでも判断しにくい取組があるのもまた面白いです。
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