【大相撲】番付の意味と決め方について詳しく解説!
番付は角界(大相撲の世界のこと)の象徴ともいえる制度の1つです。ですから、番付を知らずして大相撲は語れません。大相撲に興味をもったのならば、番付の意味とその順番が決まる仕組みついてしっかり学びましょう!
番付の意味
大相撲観戦をするのであれば、まずは「番付」の意味について知らなければなりません。
番付は力士にとって絶対!
大相撲における「番付」は、力士の位・階級を示したもので、強さの指標になります。つまり、番付が上に位置する力士ほど、強くそして偉い力士ということになります。力士は皆、この番付を上げるために日夜稽古に励んでいるといっても過言ではありません。
昔から「一段違えば虫けら同然 一枚違えば家来のごとし」といわれるように、大相撲の世界で番付は絶対的です。(段と枚についてはあとで詳しく説明します。)
力士の番付により、身なりや移動方法は決められており、さらにはその呼び方さえも変化することもあります。例えば、弟弟子が兄弟子よりも先に関取(十両以上の力士のこと)に上がったら、それまで呼び捨てだったのが「関取」といった次第です。
番付の「段」について
番付は、6つに区分けされた「段」によって力士の地位を示します。以下、「段」が高い順に列挙します。
幕内:横綱、大関、関脇、小結、前頭(平幕) 大関・関脇・小結は三役とも
十両
幕下
三段目
序二段
序ノ口
※前相撲(番付外)
最上段となる幕内は他の段とは異なり、順位に応じてさらに呼び名があります。頂点の横綱をはじめとする大関、関脇、小結、前頭がそれにあたります。また、前頭は平幕、大関、関脇、小結は三役とも呼ばれます。
基本的に幕内から序ノ口までが番付の全てとなります。ですが、例外的に番付には載らない「前相撲」と呼ばれる1つの地位も存在します。(別名・番付外とも。)前相撲は新弟子検査を突破した力士、あるいは何か理由があって、序ノ口から番付外になってしまった力士です。前相撲の力士は序ノ口以下の見習い力士です。ですから、この前相撲こそが事実上の最下層となります。
番付の順番の決め方
番付の順番の決め方について知るために、段の順位と順位が変動する仕組みついて説明します。
段の順位
番付は6つの段に分けられていますが、その段の中でも力士1人1人に順位が割り当てられて、その順番が決まります。順位には「枚」という単位が用いられます。また、番付は東と西に分けられており、順位は東・西の交互に上がっていきます。この時、東がより強いと見なされます。少しややこしいと感じるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。
例えば、西十両5枚目の力士がいるとします。その力士の順位が1枚上がると、東十両5枚目になり、さらに1枚順位が上がると西十両4枚目となります。
また、その段の最高位となる東1枚目(筆頭)よりさらに順位が上がる場合は、さらに上の段へ行くことが許されて、これを「出世」と呼びます。そして順位が上がり続けると最終的には、幕内の中で最上位になる「横綱」へといきつくことになります。ちなみに下がる場合はこれと全く逆の考えとなります。
【順位の上がり方】
西10枚目→東10枚目→西9枚目→東9枚目…→東筆頭→上の段へ出世!
順位が変動する仕組み
番付の順番は、本場所を終えたときの力士の成績が反映されます。原則として、順位は勝ち越した数だけ上がり、負け越し数だけ下がるシンプルな仕組みになっています。
9勝6敗で場所を終えたのであれば順位を3つ上げ、7勝8敗と負け越しのであれば順位は1つ下がるといった具合です。
ただ、最終的には他の力士の兼ね合いもあるので、必ずしも原則通りになるとは限りません。自分が勝ち越しを決めたときに、上位の力士が負け越しばかりだとそれだけ自分の順位は上がりやすくなりますし、反対に自分が負け越して下位の力士の多くが勝ち越しを決めていたのであれば、一気に番付を落とすこともあります。
以上を踏まえ、最終的に力士の番付は本場所を終えた3日後に開かれる番付編成会議によって決められます。
番付の購入に関しては以下記事をどうぞ!
総括
- 番付は力士の位・階級を示すもの。
- 力士にとって番付は絶対!
- 番付は「段」によって区分けされている。段は、幕内、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口からなる。
- 幕内は横綱、大関、関脇、小結、前頭(平幕)とさらに細かく分けられる。
- 段の順位には「枚」という単位が用いられる。
- 本場所で勝ち越し、あるいは負け越した数で順位は変動する
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