琴奨菊が初優勝~日本出身力士による10年ぶりの快挙~(2016年1月場所)

2019年4月24日

日本中を感動の渦に巻き込んだ琴奨菊の初優勝は、まさに大相撲史の歴史に残る名勝負・名場面となりました。日本出身力士による10年振りの快挙について詳しく説明しているので、興味のある方はどうぞ寄ってってください。

日本出身力士10年振りの優勝

 琴奨菊の初優勝は20161月場所。このとき141敗の成績を収めて優勝している。1敗は幼少期からの親友でもある豊ノ島によるもの。

実に10年ぶりの日本出身力士の優勝だったこともあり、国内でも大きな話題となった。そして、優勝後の琴奨菊はメディアに引っ張りだことなって大いにフィーバーした。また、取組前に行うルーティン「琴バウアー」の名が世間に知れ渡った瞬間でもあった。

 琴奨菊が優勝するまでの約10年間は、朝青龍、白鵬、日馬富士といったモンゴル出身の力士が角界を席巻していた時代ともいえ、唯一、琴欧州がモンゴル出身以外の力士で優勝したくらいだった。

 そのため、この場所で琴奨菊が優勝することなど誰もが想像だにしておらず、実際、のちに横綱となる稀勢の里のほうに日本出身力士としての期待が寄せられていたほどだった。

脅威のがぶり寄りで三横綱を撃破!

 琴奨菊最大の武器といえば「左四つのがぶり寄り」である。そして、琴奨菊が優勝した場所では、とにかくこのがぶり寄りよく冴えた場所だったといえる。それを物語っているのが、10日目以降の横綱との3連戦だ。

鶴竜、白鵬を左四つからのがぶり寄りで寄り切って下し、日馬富士もがぶり寄りからの突き落としで白星をあげた。そして、千秋楽の豪栄道との取組も同じくがぶり寄りからの突き落としで初優勝を決めた。

この琴奨菊の優勝以降、以前のようにモンゴル出身力士の優勝ばかりとはならず、日本出身である豪栄道や稀勢の里といった力士たちが優勝することになる。まさに角界の新たな扉をこじ開けた瞬間だったといえよう。

2016年1月場所 大関・琴奨菊14勝1敗(初優勝)