【大相撲】番付の文字は「江戸文字」!フォント利用についても

2021年11月6日

大相撲の番付で使われている文字は「江戸文字」です。古くから用いられている書体の一つで、いくつかの種類があります。大相撲の番付用いられている書体もそのうちの1つです。また、その書体をフォントとして利用にはどうすればいいのかについても説明しているので、興味のある方はどうぞ寄ってってください。

大相撲の番付で使われている文字は「江戸文字」

大相撲の番付は、「江戸文字」と呼ばれる独特な書体が用いられています。その名の通り江戸時代の庶民たちによって考案された書体であり、いくつか種類があります。ゆえに大相撲の番付で用いられている文字のもそのうちの1つとなります。

大相撲の番付の文字は「根岸流」

江戸文字の種類には、歌舞伎の看板に用いられる「勘亭流(かんていりゅう)」、落語の看板に用いられる「橘流(橘流)」、そして大大相撲の番付や広告に使われる「根岸流(ねぎしりゅう)」などがよくあげられます。江戸文字にもいくつかの流派があることが分かります。

ちなみに根岸流は大相撲でよく用いられた書体であることから「相撲字」とも呼ばれます。よく番付の文字を指す際に、根岸流か相撲字のどちらかが用いられますが意味は全く同じです。

江戸文字は、当時の文化が文字に反映された、いわば文化の遺産です。現在でも、場面は限られるも利用する人は多いです。今日まで残る書体だけに、それだけ何か惹きつける魅力があるということでしょう。

「根岸流」(大相撲字)の特徴

「根岸流」は、現在でも大相撲の番付で用いられる江戸文字の一種です。他の2流派(橘流・勘亭流)と比べて、文字がはっきりと書かれているのが特徴です。

番付には四股名が隙間なく目一杯に書かれています。これは江戸文字全般にいえることですが、客が「隙間なく」来るよう商売繁盛を願ったいわゆる願掛けです。大相撲も1つの興行であることが文字の書体からも伺えるというわけです。

大相撲の番付は行司が書く!

毎回、大相撲の番付を書いているのは「行司」です。ですが、行司であれば誰でもよいというわけでなく、字が達筆で行司の中でも上位に位置する人のみが書くことを許されます。また、番付を書く際は右手でなければならないというルールがあり、左利きだと矯正されてしまいます。

基本的に番付は1人の行司が1枚全てを書くことになっています。ですから、行司が番付を書く約2週間は、ほとんど家にこもりっきりの状態となるのも珍しくありません。書き終えて不備なければ完成です。なお、番付完成後は幕下格の行司2~3人によって「板番付」の作成という流れになっています。

普段あまりスポットの当たらない部分ではありますが、行司の方たちが大相撲発展に日々尽力していることが伺えます。本当にお疲れ様です。

根岸流(相撲体)のフォントを利用したい!

大相撲の番付で使われている「根岸流」。パソコンなどで文章を作成する際にも、フォントとして利用したいと思っている人は意外に多いです。また、実際にフォントとして利用することも可能です。また、フォントとして利用する場合は、フォント名が根岸流ではなく「相撲体」になっています。

ただし、フォントとして相撲体を利用したい場合は有料です。(パソコンによってはフォントが最初から入っているとも。筆者は入っていませんでした。涙)どうやらダイナコムウェア社が提供する150 書体パックを購入するのが一番安く済むみたいです。インストール後は「DF相撲体W12」としてフォントに追加されます。ただ値段は1万弱とのこと。

筆者も一通りフリーなものがないか探してみましたが、残念ながら見当たりませんでした。どうしてもフォントを相撲体にしたい!といった方はソフトを購入する他なさそうです。

総括

  • 大相撲の番付の文字は「根岸流」(相撲字)。
  • 番付は行司1人で書く。
  • 相撲字のフォント利用は基本的に有料。

江戸文字は知れば知るほどおもしろいです!筆者も機会があればもっと詳しく知りたいです!