行司の「短刀」に隠された意外な秘密とは?実は飾りじゃない!?
大相撲の取組で行司が短刀(脇差)を身に付けているのを目にしたことがあると思います。あれは単にカッコイイから身に付けているのではなく、ちゃんとした意味があるのです。その短刀の意味についてここで説明しているので、興味を持たれた方は、どうぞ寄ってって下さい。
立行司だけが短刀を身に付けられる!
実は、全ての行司が皆、短刀を身に付けられるわけではありません。行司にも力士の番付と等しく階級があり、その最高位である「立行司」だけが腰に短刀を身に付つけることが出来るのです。
立行司は、結びの一番を裁き、その扱いも横綱や協会幹部と同格です。さらに2人までしかなれないという定員も設けられているのも特徴の1つ。ですから、必然的に短刀を身に付けられる行司も2人までなのです。
また、立行司には代々引き継がれている名前もあり、相撲ファンならお馴染みの「木村庄之助」、「式守伊之助」がそれにあたります。「木村庄之助」が番付でいう東に位置し、西の「式守伊之助」よりも地位が一つ上となります。
短刀の意味
行司の短刀は、「脇差」とも呼ばれており、もっぱら差し違いをした場合に切腹する覚悟を示したものとなっています。
ただし、行司は江戸時代から脇差を身に付けていますが、現在までに実際に脇差を使って切腹した例はもちろんありません。ようは、それほどのまでの覚悟を持って臨んでいた、というわけです。
ちなみに現在においては、仮に立行司が差し違いをしてしまったら、協会に進退伺いを提出することが慣例になっています。ただこれも結局、形式だけのものとなりますが。
総括
行司の短刀は、ただの飾りではなくちゃんとした意味があり、そこには自身の命を懸けるほどの”覚悟”が示されています。ただし、刺し違えて切腹した例はありません。
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